凸森の思弁的卵かけごはん

アニメ/マンガ/本/音楽/映画/グルメetc...エンタメ関連を中心に、日々の徒然を綴るブログです。

歪んだ需要の生み出し方

こんばんは。お元気ですか?
僕は就職活動まっただ中です。
本日は午前中は学校がありました。午前中で授業が終わり、午後は会社の説明会に足を運びました。その道中、こんなキャッチコピーを目にしました。
         「価値組、公務員になる」
これはやられました!確かに公務員はいい!財政難で公務員の給料カットが断行されている中でも、やはり不安定な民間企業よりは明らかにいいですもの!僕も公務員目指そうかしら笑

このキャッチコピーを見て僕は怖くなりました。

我々には「固有の価値」って或るはずでしょう、ただし殺人鬼やレイプ魔ではない事に限りますがw しかし、このキャッチコピーは「勝ち(勝ち)組」と「負け(無価値)組」があるという事を暗に謳っている訳です。これはとても歪んだ二項分立です。こんな宣伝をされたら「俺も勝ち(価値)組にならないと!」と煽動されるでしょう。そして、このキャッチコピーの出元、つまり公務員試験対策の講座の1年セットを50万円かそこらで買わされて必死に勉強します。

「負け組からの脱却への、また勝ち組への推進力から需要を生み、そこからお金を稼ぐ人がいる」

これは非常に不気味な事です。所謂manipulateです。
就職活動を動かしているシステムは大抵こんなものだと思います。

あとグローバリゼーションの神聖化。
ビジネス雑誌を立ち読みすればわかると思いますけど、あれに乗っている成功像って「年収1000万円」「MBA所持」「最低トリリンガル」などでしょう?
それはすごいです。尊敬します。
しかし、それを「成功者の絶対条件」にして皆をそこに煽動するのはどうなんでしょう?
みんながその成功像に追随するために海外のMBAに留学して、ただ成功したいという理由からだけで3〜4カ国語はなせるようになって。。。そこにはイデオロギーがない。自己生成的な理由がない。自己の内面に深く根を張った理由がない。
僕の大学の渡部直己先生でしたら彼らにこう言うでしょう、「紋切り型」と。

外国語を学ぶ事はいい事です。それは間違いありません。ただ動機が不純に思えてならない。だってそれはmanipulateされての行動だから。そこから豊かな想像力を持った人材が生まれてくるでしょうか?僕は懐疑的です。

だが悲しいかな、就活においては「型外れ」より「鋳型にはまった」方が有利に駒を進められるようです。僕も鋳型にはまった方がいいのかもしれませんが、それも中々難しいことなのです。