凸森の思弁的卵かけごはん

アニメ/マンガ/本/音楽/映画/グルメetc...エンタメ関連を中心に、日々の徒然を綴るブログです。

2015-01-01から1年間の記事一覧

春のゆくえ、愛のおわり

ある夜分のことだった。まだ20代だった時分、私は自転車で帰途についていた。午前三時頃、小さな商店街の道は街灯とコンビニの光のみが辺りを寂しく照らしていた。誰も人はいない。商店街を少し進んで、右に曲がって少し進むと私が間借りしている部屋がある…

公募

先日、アニメ脚本公募の応募作がようやく書き終わった。2人の少女の話が20才手前の19才であることについてのお話。"学校にも所属せず、戦士でもなく、異能もなく、特殊なフォーマット(今でいうと艦隊か)でもない少女が19才になるというのはどういうことな…

うそばっかり

朝、金沢駅東口前の噴水、水時計は5時35分を表示していた。陽子がやってきた。白いノースリーブワンピースに麦わら帽を被っていた。 「待った?」 陽子は麦わら帽を右手で押さえて顔を上げた。俺はすぐにこれは神への罪悪感による俺へのご褒美であることに気…

孤独の風景

先日、目が覚めると天気がよかったので外に出ようと思った。喉が乾いていた。昨日は休みの前日であったためいつもより強い酒を飲んで寝たからだろう。簡単に顔と歯を磨いて、ズボンと簡単な長袖の白いワイシャツを着て、靴べらなしで履けるスニーカーを履い…

明け方に仕事が終わった。 帰り道の大久保通り、小さな信号の横断歩道を小中学生が渡っていた。もう、そんな時間だった。最寄り駅前の交差点にも通勤通学の人々で溢れていた。僕はロードバイクから降りて信号を横断した。 青梅街道という大通りから南に外れ…

ひとりの少女

朝起きたら、自分が"自分である"という自信を失っていた。「生まれ変わった」と思えたと同時に、「死んだ」とも思った。外を歩けば何か自分についての自信を取り戻せるような気がしたので、散歩に出かけた。涼しい快晴、BBQにはうってつけの日であることだけ…

「すいません、あなた、、、

びっくりするほど人差し指と中指の付け根を描くの、本当に上手いですね。もしかしたら、この世で一番上手いかもしれません」 これはお世辞でもなんでもなかった。本当に、上手いのだ。 「えぇ、ありがと」 "そうよ。今更気付いたの?"とでも言わんばかりのド…

VELTPUNCHライブ@下北沢SHELTER2015.10.12

最高でした。 新しいギターを迎えて挑んだライブ、17年目、4ED、少しも色あせていませんでした。 素晴らしい、素晴らしい。 ただ、会場が熱過ぎて脱水症状に陥り立っていられない状態になりました。 でも最後のアンコールまでしゃがみながら聞いてました。 …

濡れない男

あぁ、そうだった。雨が降っているのだった。 雨というものに疎くなってきた。最近いつもそうだ。 いくら雨が降ったところで、それは自分には関係のないことだった。仕事を失って以来。 住んでいる部屋は商店街の中にあって、日課は商店街の中のエクセルシー…

宇宙の水

「今日は宇宙から水が降ってきたような日でした」 今日という日を"一言日記"にしてみると、大体そんな感じだ。 地球という器の中にある水が宇宙から大量の水が降り注いで我々の生活する大地に流れ込んでくるような、極大な増幅。地球という規模で考えている…

顔のない姉の惨死

朝帰り。秋も近づいてきて、朝が来るのも遅くなった。ひとつの星がきれいに輝いていた。まるで生き急いでいるみたいだ。みんなが寝静まっている真夜中でしか輝く時間を持たない愚者のように。 「知ってる?東京でひとつの星が見えたとき、それはひとりの人が…

星空の詩

パ パ パ パ ラ ラ ラ ラ パ パ パ パ パ ラ ラ ラ ラ ラ パ パ ラ パ ラ パ パ パ ラ ラ ラ ラ パ パ パ ラ ラ ラ と 星 星 星 星 星 星 星 星星 星星 星 星 星 星 星 星 星 星 星 星 星 が 降 る 夜 に 彼 女 は こ う 言 っ た 希 望 っ て 星 の 形 を …

俺の財布の中身が156円でも、こんなにも星々は輝いて・・・

先ほどまで友人のRKとimessageでやりとりをしてした。久々に時間が少し開いたので今夜飲めないか、と送った。RKは今東京にはいなかった。RK「今実家」 俺「そうなんか。友人の結婚式?」 RK「いや、一応仕事です」 RK「笑」 俺「あー撮影関係か( ´ ▽ ` )ノ」 …

切符を切られました

最悪だ・・・。 失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した…

雨上がりの風景

本当に酷い雨だった。 「数十年に一度」と気象予報士はラジオで繰り返し言っていた。 数十年に一度の大雨、こんな時にしか見られない風景がある。 少し雨が弱くなった深夜、お腹が空いてコンビニに行ったらタクシーのおっちゃんがコンビニの端っこで立ちショ…

メイアン

元バイト先の同僚から今日がバイト先でのラストダンスという通知を頂いた。まっとうな会社への就職が決まったらしい。就職先を聞いて「いい判断だ」と俺は思った。会社というものは、抽象的になればなるほど黒さが際立つ。彼は抽象から具体へ、俺は抽象から…

どうして詩なんか書いているんだろう?

第六回三文賞(ネット詩公募)の特別賞に選ばれました。 「信号機」という詩を書きました。3mon.oops.jp仕事柄、僕は深夜に杉並区や練馬区辺りを車で走らせることが多くて、深夜の2〜3時頃、横断歩道者など誰もいない深夜の練馬区の住宅街の赤信号の前で佇ん…

月見シナプス

もう、きみだけだよ 言葉の力、まだ信じてるの ぼくたちはもう言葉なんて使わなくても 脳のシナプス信号をそのまま他人に伝える技術が出来たから もう、言葉なんて使わなくても 思いを伝えることが出来るの 「今夜は月がきれいだね」 なんて、回りくどいこと…

おいしいランチを食べましょう

「死にたい」って思うきみの気持ち、わかるよ 「みんな死んじゃえ」っていつも考えていると みんなを殺すためにお金がかかるし 道具も沢山必要だし バイトで忙しいから時間もないし そんなことなら 「自分が死んじゃえば、みんな死んじゃうのと同じだ」 って…

どうでもいい話の詩

美しい 涙が出るような深夜アニメを見た夜でも 朝は必ずやってきて 仕事に行って 僕が昨日の夜に体験したことなんか関係なく どうでもいい話を 気楽にするんだ 僕も 夜を引きずりながら そんなどうでもいい話の輪の中で笑う 笑えるなんて 幸せなことだね ど…

“たそ”の質量

〜えまたその家にて〜 みゃーもり「えまたそ〜」今日は絵の走りの調子が良くて、おいちゃんと同じタイミングで帰ることが出来たから、 おいちゃんを家に招待してオムライスを作ってあげた。えまたそ「なぁーに?(おいちゃんかわいいなぁ)」 みゃーもり「え…

拝啓。坂木しずか様

はじめまして、坂木しずか様。 僕はSHIROBAKOのファンの者です。 昨日、拝見しました。SHIROBAKO第22話「ノアは下着です。」見ました。 もちろんあなたも出てました。 あなたは、白いTシャツにジャージのズボンという安っぽい格好で、暗い部屋で、○オン系列…