凸森の思弁的卵かけごはん

アニメ/マンガ/本/音楽/映画/グルメetc...エンタメ関連を中心に、日々の徒然を綴るブログです。

『劇場版 SHIROBAKO』を見ました(※ネタバレ有)

凸森です。

久しぶりのエントリーとなります。

 

今日、2020年2月29日、『劇場版 SHIROBAKO』を新宿のバルト9で観に行きました。

(バルト9、劇中でも登場したのは少し驚きました)

 

私はSHIROBAKOを見たことがきっかけで、2015年にアニメ製作の業界に足を踏み入れたという経緯のある人間です。SHIROBAKOという作品はそれほどまでに私に影響力を与えた作品です。

アニメ制作現場は決して楽しいことだけではなく、つらい部分もありましたが、それでも周りの方々に恵まれまして、SHIROBAKOのようにドラマティックではありませんが自分なりのアニメ制作進行として2年半働いたのち、転職して現在は某アニメ会社の版権部門で営業として働いております。

つまるところ、私はみゃーもりになる夢を抱いた青二才だったが(正確に言うとりーちゃんになりたかった)、夢破れて制作から身を退いた人間です。

あれから5年の月日が経ち、私も年をとっております。

 

「当時、SHIROBAKOを観たときに感じたものと同様の熱量を以って観られないのではないだろうか?」

 

以上のような感覚から、私は今日『劇場版 SHIROBAKO』を観ることを、楽しみでありつつも、少し怖さを感じておりました。

 

しかし、観終わった今ならはっきりと言えます。

 

「SHIROBAKOを信じてよかった。。」

 

心の底からそう思えます。それほどに、今回の「劇場版 SHIROBAKO」は輝きを失っていなかったし、それどころかますます輝きを増しております(キラキラハイライト!)。

 

一緒に観に行った友達と話したり、TwitterでSHIROBAKO好きの友達と話したりして、今回のSHIROBAKOのすばらしさを語っておりましたが、それだけでは飽きたらず、いてもたってもいられなくなり、久しぶりにはてなダイアリーにログインして「この気持ちを書き記さねばならない!」という使命感から、テンションに任せてキーボードを叩いている次第です。

 

ここから以降は、私が覚えてる限りの印象的なシーンの感想をただただ垂れ流すことに終始します。お許しください。ネタバレを多分に含みます。まだ観ていらっしゃらない方はスクロールをお控えすることをおススメいたします。

 

 

まず、冒頭なんですけど、恥ずかしいことにぬいぐるみの名前を忘れていた(笑)

ミムジーとロロ、ね。ぬいぐるみも持ってたんだけどな。。そこからテレビシリーズの1話と重ねるようなカーチェイスが始まると思いきや、武蔵野アニメーションの車はエンスト。観客はこの時点で「ん?」ってなる。勢いねぇなぁ、、って。

んで、車を運転していたのはみゃーもりじゃなくて佐藤さんて、みゃーもりは椅子を3つ並べて寝てた(=制作進行あるある)。

そのあと、アニメの1話をみんなで見るよーって流れになって、みゃーもりがムサニの2Fへ向かう。みんな集まって、丸山社長の作るカレー食って、みんな口をそろえて「宮森さんのおかげだよ」と言う、という、幻想。。悲しすぎるだろ。。。

たくさんいた幻影の人々はフェードアウトして、いたのは演出:円さん・色指定検査:新川さん・動検:堂本さん・佐藤さん、あと新人の進行くんのみ。。ここから察するに、もう元請けやってないのね。グロス請けを中心とした仕事をとっていて、それを回す上での最低限の人材だけが残っている。にしても、作画陣全員いなくなってるのカワイソス。。

観ているアニメは『第三飛行少女』のパロディギャグアニメ、しかもエロ路線(よくこのアニメを野亀先生許したよなぁ。。)。円さんがよしみで演出してたっぽい。

そのあと登場するみんなが、なんかうだつ上がっていない感じ。もうこの時点で全俺のライフゼロよ?

ゆくゆくわかっていくんだけど、どうやら「タイマス事変」という制作中のアニメ制作を中止せざるを得ない大事件が間にあって、それの責任をとるために丸山社長は辞任、当時のムサニの多くの人間が失望し、会社を去った。。

でも、よく思ったら、みゃーもりはこの事件後もムサニに残ったんだよなぁ。。その時の気持ちを想像するだけで泣けるよね、もはや。

しかし、やはりみゃーもりの闇は深く、新しく劇場版のオリジナルアニメを作らないか?と持ち掛けられ、やるかやらないかを悩んでいるときのみゃーもりのどんどんドーナツのキマり具合は史上最高で、たぶん10分くらいトリップしてたと思う(笑)

 

みゃーもりが決めた選択はやる!ムサニ再始動!!

 

みゃーもりは木下監督、舞茸さん、下柳さん、瀬川さん、小笠原さん、井口さん、渥美さん、えまたそなど、旧スタッフを集め着実に制作体制を整えていく。

しかし、メカニックデザイン・作監の遠藤さんだけは連絡がつかない。。

実は「タイマス事変」で一番キレていたのが遠藤さんで、この事変以降一切仕事をせず、収入面はすべて奥さんに頼りっきりだったようだ。確かにショックなのはわかるけど、さすがに2~3年ニートはさすがにニートすぎるのでは・・・とも思いつつも、この奥さんが神がかっていた。。

また、遠藤さんをムサニに戻すために瀬川さんや下柳さんが説得するのだが、この一連のやりとりがすごーくよかったんですよ。。(小並感)

 

舞茸さんの脚本家魂もよかった!ストーリ構成の整合性、面白さ、ケレン味等のこだわる姿勢が真摯ですばらしい。声優オーディションにボロボロの姿できたのは思わず笑いましたがw 舞茸さんが結末に困ってたところに、ずかちゃんの声がヒントになって舞茸さんの筆が再び動き始めるのがずかちゃんファンの冥利に尽きるというものです!

あと、舞茸さんとりーちゃんの師弟関係も非常に尊く、特にキャッチボールのところめちゃくちゃよかったです...!!

 

シナリオが固まると、コンテ。木下監督、地下牢監禁、そしてエリカ様復帰という完璧な流れ。猫の写真、から揚げ、モンブランで煽ってくスタイルすこw

 

みゃーもりたちの悩みに対して、突破口を掴むためのなにかしらのきっかけを皆一様に与えてくれていたのはうれしかったし、さすがSHIROBAKOと言ったところ(若干みーりゃんの悩みに対しては、少し弱かったような気がしないでもないが・・・終わりよければ全部よしスタイル)。

 

しかし!そんな中、2年間製作を放棄していたクソ会社が勝手にアニメを作られたとして権利主張および現状のアニメ制作の中止を言い渡されそうな危機に瀕する。呆然自失のみゃーもり。。しかし、みゃーもりは負けない!勧善懲悪ドラマのごとく、相手会社に乗り込み!行く手を阻む"原動仕"攻撃(くそ笑いましたw)

敵の攻撃をタップと入館証明書ではねのけ、相手社長に直談判!相手社長からは葛城さん側の会社とほぼ締結している、やけに見覚えのあるフォーマットの契約書(笑)まだ葛城さん側の捺印がない模様だから、100%効力を持っているわけではないんだけど、まぁもうドラフトの段階ではない。。しかし、別途送ったレター&会話の録音で法的証拠を突き付ける!やるな、みゃーもり・・

 

大きな困難をはねのけ、公開3週間前にオールカラーDB。ないないといわれたスケジュールの割には、非常に進捗状況はいいっ!

しかし、監督は浮かない表情。。現状の結末に納得いっていない模様。普通なら、ここは大人の妥協をするところだが、「えくそだす!」でV一週間前に作画から新規で作り直したムサニは妥協しない!結末をまるまる新規でコンテから作り上げるというムサニの維持を見せつける!!この結末の追加シーンを流してエンドロールを流すあたり、SHIROBAKOらしさの象徴ですね。。

 

以上、「劇場版 SHIROBAKO」レポっす。

チラ裏失敬。

 

これ以外にも語りたいことはたくさんあるんだけど、取り合えず満足したのでここまでにします。

たぶん、あと2~3回は劇場観に行くかなと。

 

とにかく、『劇場版 SHIROBAKO』最高だって話です!

観たことある人は必観、観たことない人もできればTVシリーズを視聴したうえでぜひ見てほしい...!! ハードル高いかもですが、こればっかりはやはりTVシリーズを観たと観ないじゃ視聴体験が全く異なると思います。。

 

では、またの機会に。

 

P.S.

みゃーもりたちの目標は『神仏混交七福陣』を作ることだけど、今回はそこまで話に絡んでこなかった。なので、これを作る話を続編として考えられると思うんだけど、、続編やってくれないかなぁ、、マジで(真顔)